The Ice Prince — Next Generation Leader Selected by TIME

 

 

 

TIME誌が選ぶ、次世代のリーダー、Next Generation Leaderのリストにネイサンが仲間入りをしました。ネイサンもツイッターで嬉しそうに呟いていました。

 

 

The Ice Prince、っていう記事のタイトルがいいですよね。ネイサン、氷の上での存在感があるし、韃靼人の踊りの彼は若き王子様そのものって、ファン同士で妄想しています。

 

Next Generation Leader

************

The Ice Prince (氷上のプリンス)

 

それは4分間のプログラムの残り1分近いところだった。たいていのフィギュアスケーターがなんとか最後まで滑り切ろうとするその時間、ネイサン・チェンは、1月行われた全米選手権にて、歴史を作ろうと決心していた。完全に回りきった4回転ジャンプを4回跳んだあとで、彼は、史上最高回数の5回目の4回転ジャンプをに挑み、それまで跳んだ4回転と同様に成功させた。

カリフォルニアとミシガンに練習拠点を置く17歳のチェンが、1つのプログラムで5回の4回転ジャンプを成功させるという史上初の快挙を成し遂げ、今シーズの最高点をたたき出した。最近行われた競技会では、現五輪チャンピオンの羽生結弦に勝ち、チェンは2018年の韓国で開催される平昌五輪の優勝候補として名乗りを上げた。

しかし、もっと驚くべきことがある。彼は1年前に股関節に怪我を負い、5か月間も氷の上に立てなかったという事実である。このような早急な回復の実現には、育った環境によって身についた頑な性格が功を奏した、と言う。
「僕の家族は本来的にみな前向きな性格なんです」と5人兄妹の末子のチェン。 「両親は常に僕に最善のものを与えようとしてくれて、常に上を目指すように背中を押し続けてくれました。ですので僕にそうした習性が身についているんでしょう。自分とスケートという競技の可能性を追い求めています。」

こうした向上心は、2010年以来五輪メダリストを生み出していないアメリカ男子スケートにとって特に重要である。チェンによれば、彼のロールモデルはロシアのエフゲニープルシェンコ、最近では、羽生やスペインのハビエルフェルナンデスといった海外の選手がほとんどである。国際的な競技会に出るごとに、アメリカ男子スケーターが国際舞台で戦うためには技術的なスキルを強化する必要があるとチェンは悟ってきた。 「若手の選手がクレージーなことをやっているのをみて、アメリカ男子がやや遅れをとっていると実感しました。」 「自分よりも遥かに先を行っている選手がいることを知ったことで心に火が着きました」、とチェンは答えた。

チェンの存在はすでに世界の若手スケーターの動機づけになっている。特にアメリカ国内で、以前までは不可能と思われている技術に挑むチェンの後についていこうとする選手もいる。海外の選手が標準を設定するのを見て、今度はチェン自身がフィギュアスケートと、自分自身の限界に挑もうとしている。

************

 

 

2002年、ソルトレイク五輪が開催されていたあいだ、僕は3歳でした。ソルトレイクシティにはたくさんの練習用のリンクが建てられ、自然とリンクで過ごす時間も多くなり、初めて氷の上に足を降ろした瞬間から「好きだ」とわかりました。

このクワドジャンプを試合で初めて決めた、と伝える方も素敵なことでしょうし、言われる方もそうです。実際それで若い選手は複数の4回転ジャンプをプログラムに入れること、さらに回数も増やせるのだと悟り、フィギュアスケートの可能性を押し広げること、さらには人間の肉体の限界に挑戦することも可能なのだと、意欲を湧かせてくれるのです。

昨年股関節の手術をし、約5ヶ月氷の上に立てませんでした。それから戻ってくる道のりは長いものでしたが、その時間は、何がまずかったのか、どうしたら修正できるのか、適切にできるのかを考える時間になりました。リハビリ中の練習のおかげで、怪我をする前にはできなかったこともできるようになり、オフアイスでの訓練のおかげで身体も強くなりました。

まず、五輪代表選手となること、それが僕の夢で、ずっとこれまでそれを目標に頑張ってきました。もちろん、メダルを取ること、さらに優勝するという最高の結果を得ることも可能性はあるわけです。そういう目標があるから、僕はこれからも懸命に努力をし続け、フィギュアスケートに打ち込むことができます。

 

************

ネイサンはアメリカの選手なので、日本のマスコミによる雑音はあまり聞かなくてもすみそう。私も、最近は、誰々に勝つか負けるかというより、ネイサンが、試合までの時間を充実して過ごせて、健やかな身体で氷上に立つ姿を見れたらいいと、そう暮らしています。

All we want is you stay happy and smiling!

9件のコメント

  1. いつも素敵な記事やツイ、楽しみに読ませて頂いてます。ありがとうございます。一つだけ、気になったところがあり、お節介にもコメントです。インタビュー動画の冒頭、私にはこう聞こえるのですが、いかがでしょう?

    I was three years old during the 2002 Olympic Games in Salt Lake City. The city built a whole bunch of rinks around the area so I ended up spending a lot of time at the rinks…
     
    返信、コメント表示は不要ですので、気になさらないでください。

    1. rafさん、ご指摘ありがとうございました。その通りですね。訳を修正させていただきました。これからもよろしくお願いします。

    2. こんにちは。いつも読んで下さってありがとうございます。体調不良のため、しばしブログの方を離れていました。ご指摘の点、私も最初聞いて??と思った箇所です。もう一度聞き直して修正すると思います。今後ともよろしくお願いします。

  2. 今更ですが、ブログ開設おめでとうございます。ありがとうございます。
    3年ほど前に私がネイサンの情報を探し始めた時、日本のサイトには殆どありませんでした。自国の記事も、全米ノービスやジュニアで優勝した時のもの程度でした。熱心なスケートファンの間では「アメリカの神童」と噂されていましたが、故障が相次いだ3シーズン、時として表情は固く、いつも俯き加減で、知人から「エニグマ」と評されました。無表情で何を考えているのか分からない少年であると。
    今シーズン初戦のフィンランディア杯優勝した時も、彼に声をかけるファンは僅かでした。今の状況が不思議でなりません。いえ、注目されなかった事こそが不思議だったのですね。
    gorachael様のおかげで彼の肉声が日本のファンに届くでしょう。私がお礼申し上げるのは僭越ですが、ありがとうございます。どうぞこれからもよろしくお願い致します。

    1. ふみどうさん、コメントありがとうございます。ネイサンは素敵な子ですよね。スケーターとしても、人間的にも。彼を応援しているようで、ファンの私が応援されているような気にもなります。これからもよろしくお願いします。

  3. 先にtwitterフォローしてますがブログ拝見しました。お手伝いなどはできないかもしれませんが、一読者として楽しませていただきます。

    1. ありがとうございます。これまでインタビューの翻訳だけ載せていましたが、来週あたりに、リニューアルをして、私以外の人にも協力してもらってネイサンに関して投稿していただく予定です。これからも読んでください。

  4. 承認、ありがとうございます。
    感想などならこの欄で良ければ投稿します。
    リニューアル、楽しみにしてます。

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です