Nathan & Karen, US Figure Skating FB Live / ネイサンとカレン、FBライブトーク

 


Here is a another great clip with Nathan and Karen from Live on Jump It!

Facebookでアメリカスケ連がキャンプ中の二人のトークビデオを発表してくれました。取り急ぎ翻訳します。先にアップしたビデオが途中で終わってしまったので、もう一度アップし直しました。翻訳も続きを追記しています。

 

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(Translation)

  • FBのショートライブです。ジャンプその他の技術を訓練するこのキャンプに、多くの選手、コーチが集まっています。今日はここにスピーカーとして二人のジャンプパー、カレンチェン、ネイサンチェンをお招きしました。お二人とも調子はいかがですか。

ネイサン:この場に来れて最高ですよ。
カレン:みなさんいらっしゃいますし。

  • 全米からこれまでどうされていましたか。

ネイサン:SOIツアーが始まって、基本、それだけかな。数週間前にシーズンを終えたばかりです。
カレン:同じくです。あまり付け加えることはありません。

  • 来シーズンに向けての準備は始められたのですか。

ネイサン:はい、選曲、誰に振り付けをしてもらおうか、計画し始めたところです。

  • 昨シーズンはお二人ともにとって良いシーズンで、これまでで一番長いシーズンでもあったわけですよね。振り返って、一番良かった瞬間を教えてください。

カレン:私の場合は、全米でショートをミスなく滑り終えた瞬間です。これまでショートには苦労してきましたから。フリーに臨む前にはいい位置につけたい、とプレッシャーもあるわけで、きつかったですね。ですが、今年はクリーンに滑れて、ベストな演技ができて本当に嬉しかったです。

ネイサン:あれから随分たってしまって、えーと考えていなかったんですが、トリプルアクセルを飛べた時ですかね。苦労してますからねえ。一番自分にとっては大きい瞬間でしたねえ。フリーでは5つのクワドを降れたことも、大きな瞬間でしたね。ずっとそれを、しかも全米でやることを目標に頑張って来たわけですから、嬉しかったです。

  • 全米、4CCで5クワド、世界選手権で6クワドということですが、このようにクワドの回数を増やそうと挑戦し続ける理由を教えてください。

ネイサン:常に技術面で自分を進化させたい、と思っています。やれるとわかっていたし、自分にその能力があることを自分自身に証明しようとしました。必ずしも自分の思う通りにはいかなかった部分もあるのですが。常にリスクはとらないといけない、快適ではない状況に自分を追い込んで初めて最終的に成功に導かれるのだ、と認識しています。そうした気持ちで世界選手権に臨みましたね。

  • クワドを飛ぶ時、最初は怖いということはないんですか。

ネイサン:ありますよ。半分は恐怖ですね。最初に4Tをやったとき、ボードがないリンクで、フルスピードで滑り始めたのはよかったものの、そのあとどうしていいかわからなくて、3.5回転して4回転目で降りようとしたときに、ボードがないリンクの先に突っ込んでしまったという。(笑)そのあと2年かけてやっと恐怖を克服し、一回跳べたら、その後はスムーズにできるようになりました。

  • カレン、世界選手権はどうでしたか。フリーはどんな気持ちで滑ったんでしょうか。五輪の枠取りについてのプレッシャーにどう対応したんでしょうか。

カレン:さっきお話ししましたように、ショートで苦労していたので、それがうまくいってホッとして、フリーを滑る当たって気持ちも高揚していました。もちろん、3枠を持って帰らないというプレッシャーはありましたし、実際にそれはとても重要なことです。ショートがうまくいって、その分の期待、プレッシャーも強まっていきました。ただ、周囲の雑音を遮断しようと心がけました。一個一個のエレメンツに集中して滑り切ろうと努力しました。

  • ネイサン、あなたにとっても初の世界選手権でしたね。長いシーズンの中で、どのような経験でしたか。

ネイサン:世界選手権は、新しい経験で、そう考えてみると昨シーズンは新しい経験ばかりで楽しかったですね。ずっと世界選手権に出ることを夢見て来たので、それが実現できて、やって来たことが報われつつあるという強い気持ちにさせてくれる経験でした。長いシーズンでしたが、とても満足しています。

  • 全米タイトルを取って、世界選手権に出場。それまでもお二人のキャリア山あり谷ありで、決して平坦ではなかったわけですが。カレンはIntermediate クラスで優勝のタイトルも持っていますが、それについてもお話いただけますか。

カレン:全米ジュニアのは、今も同じですが、フリーを滑るにはショートでいい順位にいないと進めないのです。ショートで大失敗をしでかし、自分の順位がどんどんと下に下がっていって、ついに10位まで落ち込んで、もうこれ以上は下がれない、というところで食い止まりました。ほっとしたと思う同時に、もうこんなことはやってはいけない、と肝に銘じ、そのあとの大会では2プログラムともクリーンに滑ることができました。

  • ネイサンは五輪の開催されたソルトレイクシティ出身。そのことは、ご自身の五輪の夢や子供時代にどのような影響を与えましたか。

ネイサン:2002年にソルトレイクシティで開催され、自分はそこで育ちました。そのような環境で育てられたことは、とても大きなインパクトを与えられたものであり、スケーターとして成長する過程で大きな役に立ちました。ソルトレイクシティのスタイナーで練習して、壁にアポロ・オウノの顔が壁に掛かっていたこととか、会場はすぐ近所で、車で近くを通り抜けるとき、五輪の聖火が見えたこととか、覚えています。このように五輪会場近くの環境で育ったことはとてもすごい有益なことで、かけがえのない体験ですね。

  • ここまでくる過程の中で、一番の支えとなってくれた人はどなたですか。

ネイサン:間違いなく家族、特に母ですね。スケート、バレエ、体操の練習に来るまで送り迎えもしてくれて、二人がいなかったら今の僕はいないでしょう。幼い頃から毎日、リンクに連れて行ってもらったのですが、その過程で母は、僕のスケートに対する情熱が育まれるのを見守ってくれ、スケートを面白いと思うように工夫してくれたんです。3、4歳ですから、本来飽きやすい年頃なんですけど、母は、それをゲームのように、子供心にスケートって面白いものと思わせてくれて、おかげでここまで続けてこれたのです。感謝しています。

カレン:同じく家族、サポートしてくださった方々です。私のためにどんなことも惜しまずしてくださいました。これまで、怪我などいろんな障害があったわけですが、そうした人々は苦しいときもいつもそばいてくれて、助けてくれお医者さんに会わせてくれたり、どんな問題でも解決してくれようとする友人に本当に感謝しています。

  • そうしてあなたを支えてくれた人の中に、クリスティヤマグチさんがいらっしゃると思うのですが、彼女についてお話しを聞かせていただけますか。

カレン:クリスティヤマグチさんは、私にとってロールモデル、それ以上の人です。とても刺激を与えてくださいます。スケーターというだけではなく、一人の人間として優しく、惜しみなく人に尽くし、寛容な人であり、彼女が私のそばにいてくださって、アドバイスをくれたり、助けてくださることには本当に恵まれていると思います。最初に彼女と会ったのは、フリーモントでしたね。随分緊張しました。

  • 彼女から受けた助言のうち、何か心に響いて留めているものはありますか。

カレン:はい、最近、世界選手権の前のことなんですが、彼女から「Skate dumb」(愚か者のように滑りなさい)って言われたんです。最初聞いた時、面白いなあ、って思ったのですが、実際にそれが効いたんです。というのも、自分はスケーターとして物事を深く考えすぎる傾向があって、試合前でもいろんなことに考えを巡らしてしまうのです。だからその言葉を聞いて、心と身体の赴くがままに滑ろう、という気持ちになれました。

  • 五輪シーズンを迎えるわけですが、五輪代表になることはご自身にどんな意味があるのか、その思いを聞かせてください。

ネイサン:この夢を実現させたいです。ソルトレイクシティで育ち、五輪代表選手に選ばれることは、これまで僕の背中を押してくれた夢ですから。その夢を実現させることは、人生の中の一つの達成となり、これまで自分が氷の上で費やした時間と日々を報われるものにしてくれます。

カレン:夢であり、実現させたいし、それを叶える道を歩むのに恐れたくはありません。

  • 五輪を見ての何か思い出はありますか。

ネイサン:2002年ソルトレイクオリンピックでのプルシェンコとヤグディンの対決です。クワドを見て、その時は自分のことなんか考えもせず、ああ、かっこいいなあ、自分も跳べるようになりたいなあ、って思い、それが最初の五輪の記憶です。

カレン:私の場合は、ミッシェルクワンなんですけど、弟がプルシェンコの大ファンで何回も彼のフリーを繰り返してみるものですから、それも私の記憶に残っています。とっても刺激を受けました。

  • 随分と昔のことですが、全米で優勝したとき、Team USAジャケットを贈呈されたと思うのですが、着てみた感想はいかがですか。

ネイサン:あのジャケットはイカしてましたね。(笑)練習に行ったらラファが「荷物が届いてるよ」と言われたので、開けて見たらジャケットが入っていました。早速身につけ、走り回って「お母さん、写真撮って、お姉さんたちに送んなきゃ。かっこいいよね」と頼みました。なんかとっても褒められているっていう気持ちにさせてくれました。

カレン:同じです。赤、青、白で、普段黒っぽいジャケットを着るのですが、興奮していましたので、それからしばらくどこに行くにもあのジャケットを着ていましたね。

(2013年頃のことでした)

  • これまでいろんなことがあったと思うんですが、一番記憶に残っている事件はどんなものですか。

カレン:ええと、すぐ近くだったと思うんですが、Gracia Fallsですね。完璧なクリーンなフリーを滑ったその最後に、レイバック、ビールマンで締めるところで、音楽もちょうど終わりということころで、反り返ってしまい、尻餅をついたんです。恥ずかしかったし、どうしていいかわからず、それで立ち竦んで、それで減点ももらっちゃったんですよね。

ネイサン:自分もひっくり返って頭ぶつけたとか、みんな同じような経験しているんじゃないでしょうかね。やってないひとなんていないでしょう。もうスピード突っ込んでいって、転んじゃうと、もうなにもできないですよね。

  • そんな不幸が起きないようにするための、迷信というか、何か滑るにあたってやると決めていることはありますか。

カレン:普段のネックレスをつけて、左足、右足の順番で足を降ろすことでしょうか。意味はわからないけど。

ネイサン:僕もそうです。順番、左足、右足です。

(ここから追記です)

  • スケート競技を引退したらなにをしますか。

ネイサン:僕の家族は教育をとても重視しています。両親とも僕が大学に進学、卒業することを求めています。遅くとも2018年には進学するつもりですが、どこに行くかはまだ(笑)

カレン:医学の分野に進みたいです。というのもこれまで怪我が多く、たくさんのお医者さん助けてもらい、とても感謝していて、素晴らしい職業だなあと、自分もその道に進みたいと思っています。

  • ネイサン、なにを勉強したいのですか。

ネイサン:僕も、同じ。医学部のようなものです。

  • どこの学校か決めましたか。

ネイサン:状況によりますね。もし2022年まで競技を続けるとしたら、練習拠点であるカリフォルニアの近場、おそらくカリフォルニア州立大学アーバイン校がありうるか。あとジョンホプキンス大、アイビーリーグとか。

カレン:絶対にカリフォルニアに留まりたいです。カリフォルニア育ちで、この気候以外のところでは生活できないので。

  • ネイサンはギター、カレンは絵を描くことが趣味ですが、お二人にとってスケート中心の生活でバランスをとる上でどのくらい重要ですか。

ネイサン:もう、答えを言ってるじゃないですか(笑)スケートを忘れて、なにも考えずに好きなことだけをやっています。ギターはお兄さんがやっていたのでその影響なんですけど、よく兄弟でジャムをやっていますよ。ギターは2年、ピアノは5歳のらです。カリフォルニアに移ってピアノは持ってこれなかったので、バイオリンを始めたものの好きになれなくて、またギターに戻りました。

カレン:絵は楽しみで描いています。ある意味自分のストレスを発散させるものであり、スケートや学校のことを忘れさせてくれ、リラックスさせてくれます。

  • 何をどのくらいの頻度で描いていますか。

カレン:描くものは、自然を題材にしたものが多いですが、最近忙しくて描く時間がないんですが、また元のように描きたいですね。

  • ギターを弾いたり、絵を描いたりする以外、氷の上以外で何をしたいですか。

ネイサン:Netflix

カレン:You Tube

  • お二人とも昨年第1回ジャンプキャンプに参加されましたよね。これからの参加者に向けて一言。

ネイサン:はい、すごくいい経験でした。僕のグループにも、このキャンプで初めてスケートをやるという女の子がいたんです。このキャンプは、みなさんのようなアスリートに新しいスケートの世界のドアを開いてくれるものです。僕がもっと若かった頃に、このようにすごいコーチも参加して、いろんな人に会えるこのような機会があったらよかったのにと思いますよ。スケートをやっていくなかで大きな割合を占めるのは、人と会うこと、仲間を作ることなのですが、その点がこのキャンプの本当に素晴らしいところです。

カレン:昨年はデモンストレーターとして参加したので、たくさんの人と交流し、刺激も受けました。遠方からたくさんのスケーターが集まってきて、そうした人と出会ったことが大きな経験となりました。

  • どういうところが一番面白かったですか。

ネイサン:みんなと会って、お互いに助け合ったりしたこと。

  • では締めとして、ジャンプの質問をします。一番苦手なジャンプは何ですか。どのくらい降りるまで何年がかかりましたか。

ネイサン:アクセル、3年くらい

カレン:フリップ、なん年くらいとは言えないんですが、フリップには苦労しています。

  • 習得する上で、一番楽しかったジャンプは。

ネイサン:多分、シングルアクセルです。皮肉なことに(笑)

カレン:多分、シングルルッツ。アウトエッジ、自然とこれは身についていったから。

  • 好きなジャンプは。

ネイサン:4T

カレン:トリプルルッツ

もっとも好きでないジャンプは。これまでの話でだいたいわかってきましたが。

ネイサン、カレン:知りたいねえ。知りたいわ。(笑)

ジャンプで楽しいことは?

カレン、ネイサン:転ばないこと。笑

どうもありがとうございました。

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会場にお友達でもいるのか、ネイサンが落ち着きなくキョロキョロしてあまり話をよく聞いていなさそうなのがおかしかったです。小悪い高校生感が珍しく出ていました。

6件のコメント

  1. 聞き取れなかったところ、わかって助かりました。感謝です。壁に誰のface?
    と思ってたらApolo Ohnoのことだったんだと。

    不明とされたところ、
    n: Netflix.
    k: Youtube
    でしょうか?

    後、Jumponit camp のことを聞かれてN: I remember, you know, one of the girls in my group was, actually just started training with us now so it’s really cool that…(言い直しで文法?)
    って誰のことでしょうかね。
    去年Jump on it に参加、ネイサンと一緒のグループ、コーチ変更でラファのもとで今練習している選手は誰だろうと調べてみましたが詳細わからず。ラファエルコーチ、人気ですね。
    ともかく、こうした機会での出会い、人との交流がこのスポーツで大事、大切なことと言ったのが
    私も印象に残りました。カレンと最後のあたり漫才のようで笑わせてくれましたが…

    1. Netflix! なるほど。全然聞こえませんでした!ありがとうございます。訳を直させていただきました。

      1. ビビアンちゃんかもですか。大きなジャンプと伸びやかな滑りで大好きな選手です。その後姿を見ないのでどうなったのか気になっていました。これからもよろしくお願いします。

  2. fanfan様

    訳をつけて下さりありがとうございます。
    これまでの過去の翻訳分も拝見してその労力は如何許りかと存じあげます。
    英語非話者にとっては貴重でありがたく、感謝の念にたえません。

    初めてのコメントで厚かましいのですが、二つほど質問させて下さい。
    1.ネイサンがスケート競技引退後についての質問に答えた後、客席からも笑いが起こっているのですが(you tubeで12:37頃)、これはどういった意味合いで笑いが起こっているのでしょうか?
    2.上記質問に対しカレンが答えている時(you tubeで12:48頃)にネイサンが(ネイサンから見て)右方向を見ながら両手でなにかサイン(Tの字?)をしているようなのですが、これはどういったサインなのでしょうか?

    微妙なニュアンスは会場の持つ雰囲気も左右していると思うので理解は難しいかと思うのですが、アメリカ文化になじみのあるfanfan様と思い申し上げ質問する次第です。

    1. Megumiさま、コメントありがとうございます。
      私も見直したのですが、すみません、どういう意味合いで笑いが起こっているのかは、私もわかりません。すみません。ごめんなさい。会場にお友達が何人かいて、その人との合図か何かなどと思いますが、会場にいたわけではないので。

  3. ご返信ありがとうございます。
    わざわざ見返して下さったんですね。
    色々とご負担をかけてしまい申し訳なかったです。

    これからもHPの更新を楽しみにしています。
    ネイサンと日本のファンを繋ぐ架け橋となって活躍して下さることを願っています。

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