Ice Talk Interview with Jackie after Skate America

IceTalkのジャッキーさんとのインタビューです。

振付師との共同作業、プログラムの取り組み方、将来についての心の葛藤などさすがジャッキーさん相手に、率直に語っています。

ネイサン の声はこちらで ↓

To IceTalk (ネイサン の話は36分あたり)

取り急ぎ翻訳です。聴きながら訳したので、その点ご容赦ください。

****翻訳****

ラスベガス会場について

Jackie:3年連続のスケートアメリカ(レイクプラシッド、エバレット、ラスベガス)ですが、ラスベガスの試合の感想は? 会場は普通じゃないですよね。

Nathan:たしかにラスベガスの会場は普通ではありませんでした。それでもカジノを通り抜けて、フリーを滑りに行くなどクールな経験もできました。ジュニアグランプリ、メキシコシティで開催された試合のときも、PG-13やPG指定(保護者の同意が必要)の映画のアーケードがあったり、子供がボーリングをしていたりクレージーな雰囲気で行われて、それらをフラッシュバックのように思い出しましたね。

観客のノリは良くて、ラスベガスには他にもいろいろショーが行われている最中であることを考えれば、観客は予想していたより多かったです。海外からのスケーターにラスベガスに来てもらえたのは、彼らが楽しめたかどうか分からないけれど、少なくともアメリカには観るべきものがあるとわかってもらえてよかった、と思います。

J:ステブキが生まれて初めてカジノを見たらしい(笑)

N:ほらね、アスリートを培養したんですよ(笑)。
ベガスでは見物する時間はなかった。リンクはBenny the Ice Skating Dog(犬がホッケーのスティックを加えて滑るショー)のホームリンクでした(笑)ベニーがいるって聞いてましたよ。たくさん練習ができたわけではないけれど、慣らすことはできました。東海岸からだったので、道中は長かったんですけれどね。ここのリンクでは1回しか練習はできなくて、もうちょっと練習をしたく、普通2回は練習したいので、別のリンクに行きました。

 

J Oからスケートアメリカ。まずまずのスタート

J:昨年と同様、ジャパンオープンからスケートアメリカでリズムはつかめたか。

N:ある程度は。去年のJ Oはとても体調が悪くスローな出だしだった。また、新学期が始まり、体調が悪くなりそうです。新入生病パート2です。
でも今年は少しましで展開も早い。フリーをJOで披露してスケアメに参戦しショートでは去年より多くのクワドを投入でき、まずまずのスタートを切れた。でも今シーズンどうなるか、物事の変化のスピードが速いので予想もつきません。例えば、調子いいなと思うと、突然1週間後には2回転ジャンプも飛べないとか、そういうこともあり得るし、なにが起きるかわからない。いいスタートと悪いスタート、僕はその両方の極端を経験したけど、これから徐々に分かってくるでしょう。

シェイとマリーの違い、サムとの振り付け作業

J:プログラムの提案など、ご自身の振付師には、大きな信頼を寄せているようだが、シェイとマリーらとのプロセスについて教えて欲しい。二人はスタイルが違うんだよね。

N:とても違う。シェイは、マリーがそうじゃないという意味ではないのだけれど、とてもプロフェッショナルで、細かいところにもこだわり、振り付け中はとても真剣。もちろんクリエイティブで楽しい人なんだけれど、完璧に一つの要素が出来上がるまで、次には行かない。それは素晴らしいんだけど、飽きることもある。一方マリーは、たくさんのアイデアを出してきて、どんどんやっていくなかで決めるタイプ。二人の異なった振り付けのスタイルが好きです。

J:まあ、そうすると、シェイには短いショートを頼むのがいいのね。

N:そうそう、2分50秒ならこういうシェイのやり方でも我慢する、って思えるからね(笑)。いや、シェイのフリーもきっといいだろうし、いつか彼女にもフリーはやってもらいたいとは思っているけど。

フリープログラムについては、ジャンプ指向にならざるを得ない。現実的な状況に照らして、クワドをたくさん投入する必要はあるし、後半にクワドを跳ぶ体力的な余裕を残しておかなければならない。シーズンが進むにつれて細かいところを磨いていくにしても、まずシーズンはじめには若干荒削りな部分はあるにしても、テクニカルな部分をしっかり実施して自信を持てるようにすること、それが現時点でのアプローチかな。

J:フリーを担当のサミュエル・シュイナードとの作業についてはオフアイスをたくさんやったのですか。

N:最初はほとんど陸上で、音楽を感じながら動きを試してみたりした。サムには去年にも最後の方の振り付けをやってもらった。今年は腕の動きなど全体的に手伝ってもらったのだけれど、彼の色が濃く出ている。特にヒップホップが入っているので、その専門家である彼に振り付けをして貰ったのは良かった。僕が踊るプログラムと彼の踊るものを比べてみて、もっとそれに近づけないといけないんだけれどね。彼の動きはすごくクールでこれから磨いていかないと。

J:それに今の練習環境がモントリオールまで近いというのも、助かっていますよね。

N:そうですね。会いやすいですし。

J:ロケットマンについては話す機会も多かったろうから、ラボエームについて、オペラじゃないシャンソンのラボエームについて聞きたい。どんなことを表現しようとしているの?

N:僕がオペラのラボエームを滑ると聞いて、あまりみんな歓迎しなかったって話は聞いているよ(笑)。このプログラムについては、まだ理解をしようとしている段階で、滑るときすごく気持ち的に入って滑れるときと、表層的に滑っているなと思うときがある。複数のレイヤーからなるプログラムです。だから、音楽が鳴り始めるとすぐに、どこから入っていくかを理解しないといけない。

シェイは僕がどうプログラムを理解するかを許容してくれる。もちろん最初のガイダンスはくれるし、僕も歌詞の意味とか内容とか理解する必要がある。だからと言って、必ずしも、曲のエッセンスをそのまま表現する、ということはしない。このプログラムについてなにか官能的なものがあるとかいろんなコメントを目にしているけれど、必ずしもそうかな、と思っている。もちろん、なにか意味はあるんだろうけどね。それより僕はプログラムをいくつかのセクションに分けて考えて、そのセクションごとのキャラクターを表現しようとし、それによって自分が集中できるようにしている。もし全体をそのままフォーカスしようとすると、見失ってしまうと思うから。まだ未完成プログラムであり、シェイとの会話がすごく役立っている。

J:過去5年滑ったプログラムを振り返り、音楽的な指向はどうかわっているのか。シーズン毎に変わるプログラムについて、どんな思いを持っているのか。

N:ここ数年は振付師の提案するものに合わせている。というのも、以前は与えられたプログラムをただやるっていう感じでそれほど楽しめていなかった。今はもっと自分のアイデアを入れていると思うし、自分をプログラムのなかに表現する機会を与えられている。そのため、プログラムにはいっていけて演じていても楽しい。競技でも同じように楽しめるかといえば、もちろん、クワドルッツやフリップをどこにをどこに投入するとか考えなくてはならないけど、それでも、ああスケートが好きだ、この細かい動きを演じるのが好きだ、と試合でも思えている。

 

ネメシスは一番気持ちがはいっていけるプログラム

J:最近のプログラムでもっとも好きなものを挙げるとすれば。

N:ネメシス。五輪でのネメシスの演技はベストなものではなかったけれど、それでもネメシスが一番好きで、自分が入っていきやすいプログラムだ。

 

学校とスケート:なにが重要なのか、心の中で葛藤している

J:大学入学から1年と半年。ペース、環境、心の持ちかたなど変化したと思うが。そしてそうした経験が、自分のスケートキャリア観をどう変えたか。

N:少しスケートはし易くなった。ただ、僕は学業はスケートと同じように自分のこれからの人生でとても大切だと思っている。たしかに一つ一つの試合に勝つこと、良い演技をすることは自分にとって重要で、自分がやろうと決めたレベルまでに届かなかったとしたら、そのときは満足はできないけれど、それでもやり直しは出来るしこれからも伸ばしていける。だけど学校はそうはいかない。例えば中間試験で失敗したり、いくつか上手くいかないと将来がダメになってしまったような気持ちになる。だから、学校の方をやや重視している。その一方でスケートをする時間は(人生の中で)限られているし、一生スケートを出来るわけではない。だから、今心の中でせめぎあっているものがあって、何が自分にとって重要かの優先順位づけをしようとしてるが、まだなにが答えかは分からない。

これからの人生で学業は大事だ。同じようにスケートも大事だ。だけど、おそらく学校の方がより大事だなんだろう。かといってスケートを出来る時間は限られている。

一日一日出来ることをやるだけ、去年からそう思ってやってきて、そのうちなにをすべきかが分かってくるんじゃないかと思いたい。

J:まあ、そういうことを考えるのが大学っていうものだよね。

次のスケートフランスまでわずかしかありませんね。

N:ええ、明日ここを出てコネチカットに向かう。フランスに行くまで実質5、6日しかないです。

J:頑張ってください。うまくいきますように。

N:ありがとうございます。

J :  病気にならないでね!

N : 気をつけます!

 

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聴いた感想などは後日追記します。ネイサン 、心の中で鬩ぎ合ってるんですね。イェールのカリキュラムは、当初聞いていたよりもずっとハードだったんだそうです。

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