Deseret News / ソルトレイクシティで咲き開く花、ヤグディン、プルシェンコへの憧れ

 

ソルトシティの地方誌Deseret Newsが心温まる記事を書いてくれたので、ご紹介します。

ヤグディンとプルシェンコのクワドジャンプをみて刺激を受け、真似しながらシングルジャンプを飛んでいた子供の頃のことも書かれています。

 

以下、要約になります。

Once a wide-eyed fan, Nathan Chen now the star as he earns gold on his hometown ice

かつて観客席から丸い瞳を輝かせて見つめていたネイサン、故郷のアイスリンクで金メダルを獲得、地元のスターとなる

Rick Bowmer, AP

Classic in Salt Lake City, Friday, Sept. 15, 2017. (AP Photo/Rick Bowmer)
I mean, this is an Olympic town. A lot of sports blossomed out of that. This facility was built because of that, and it really goes to show that having something like this can really make anyone from any town grow up to be anything they want.

 

ネイサンはインターナショナルクラッシックで優勝し、特に4ループを成功させた。それにより今後フリーで5種類のクワドを投入するか、と質問を受けた。それに対しては「Mao’s Last Danceは自分ができることがたくさんある可能性のあるプロ。クワドをいっぱい盛り込むことが最優先事項ではなくて、技術的にこれまで築いたものをもう一度固めてつつ、プログラム全体を育てたい」と答えた。

彼のクワドへの思いをインスパイアしたのは、2002年のソルトレイクシティ五輪金、銀メダリストのアレクセイ・ヤグディンとエフゲニー・プルシェンコである。「色々尊敬するスケーターはいるけれど、自分にとって一番大きなロールモデルはこのソルトレイクの地で戦ったロシアの二人です。彼らのおかげでスケートへの情熱を貫こうと勇気づけられ、今日そこから花が咲きました」「彼らの技術はアメイジングで、二人のクワドには強い影響を受けました。彼らが4Tをやれば、僕もシングルトゥをやりました、二人の様子をみて、真似をして、あたかも僕もクワドを飛べるんだぞ、ってそういうふりをしたんです。そのようなことが今の僕につながっているんです」と教えてくれた。
今度はネイサンが他の人を刺激する番で、ネイサンより年上で、経験もあるアーロンも、ネイサンの技術を研究し、自分なりのこつを習得しようとした。「失敗したけど、5つクワドをやったよ。Nate (ネイサンのニックネーム)と一緒にいて、僕も戦う準備ができているんだ、五輪のチームになるんだと示したかった」と。

両選手とも今大会で貴重な経験をしたという。ネイサンは「ループを入れられたこと、プログラムを披露することが一番のゴールだったのでそれができてよかったです」と話した。表彰式後、たくさんのサインを求められ応じた。その場所は、かつてネイサンが2002年五輪銅メダリストのティム・ゲーブルからサインをもらったのと同じ場所だった。「小さかった時に大人のスケーターに僕もサインをねだったんだけど、今はそれが逆の立場になって不思議な気持ちがします。でもそれもクールです。自分の歩んでいる道が間違っていないのだと、自分に確かめさせてくれるからです」と。

ホームタウンに戻り、子供の頃フィギュアスケートに恋をしたリンクで滑るのは嬉しいだろう。諸施設が将来のチャンピオンを育てることの証でもある。「ソルトレイクはオリンピックの町で、多くのスポーツがここから花を咲かせました。このリンクも五輪の為に建てられましたが、このような施設を作ることがその町で育った誰もが、自分がなりたいと思うものになれるんだよ、って教えてくれるんだと思います」とネイサンは答えてくれた。

Deseret News記事本文はこちらです Deseret News

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ネイサンにとってソルトレイク五輪は特別な五輪。初戦をここで迎えたのはとても感慨深いですね。

こちらに記事の元になったインタビュー動画があります。

質問がよく聴こえないのですが、ご両親、兄姉から忍耐強さ、決して諦めないことを教えられ、今日までずっと氷の上そうして来た、五輪まであと半年もないが、次はこれ、来週はこれと期間を区切りながら集中していく、などを話したあとに記事にもあった五輪の街ソルトレイクについて話しています。

大人相手に怯まず、堂々とした受け答えですね。
他の誰がどんな試合をし、どんな評価を受けようとも、18歳の少年に「大丈夫、僕に着いておいでよ」と言われているみたいです(妄想)(笑)

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記事を書いていたら、ヤグディンとプルシェンコのその時の演技を観たくなりました。

 

 

 

改めて、名勝負だったんですねえ。勝ち負けはどっちでもいい。すごいドラマがあってスピリットに溢れている。

平昌もそんな五輪になって欲しいです。

それではまた!

 

2件のコメント

  1. 素敵な記事をありがとうございます!!ヤグプルの戦いに当時燃えまくっていたので、とても懐かしい気持ちを感じながら読ませていただきました。

    「100年に1度の戦い」なんて新聞に書かれるぐらいの試合前から2人の周りが大盛り上がりでしたからね(・・;)同じ国で元同じコーチ、性格も演技スタイルも全然違いますがそれぞれ素敵な良さがありますよね。世紀の一戦を見ようとSPのチケットが20万円台まで高騰したのに(アメリカの有力選手が多数いた女子シングルよりも高騰)まさかのプルシェンコがSPで転倒。そして、日本の本田武史がSP2位発進という展開は口があんぐりでした。笑 チケットを高額で買った人は少しショックな展開だったかもしれませんね(・・;)

    プルシェンコがフリーで初めてやった4t3t3loも素晴らしいですが、3a ハーフlo 3f のコンビネーションは4t3tよりも難しいのでは?と日本人解説者が後日言っていました。今の現役選手では宇野選手のみが出来るコンビネーションですけどね。 技術的にも時代の最先端を行っていたのですね。

    ソルトレイクのような高度で練習していたから彼はスタミナがあるのかな??なんて思います(努力の賜物でもありますが!)

    ネイサンの受け答えは非常にクレバーで、「あぁ素敵( ;∀;)!!」とメロメロです!ジャパンオープン楽しみです♡
    長々と長文失礼いたしました!また記事を楽しみにしています(о´∀`о)

    PS:前回の記事コメント返信ありがとうございました!ラファエルとアブトの絵面の良さは目の保養でした。笑 キスアンドクライで2人が並ぶと目がハートになっていたことを思い出します。笑

  2. めろでぃさんこんばんは。

    このヤグプルのソルトレイクシティでの戦いは、ぼんやり、当時BSかなんかの直前特集を観ていて、ミーシンが出てて(たしか)ヤグディンとプルどっちが強いみたいなことを聞かれていて「。。。プルはダイヤモンドの原石のよう」とか答えていたのを思い出します。
    今何年かぶりかで二人の演技を見直して、NHKの実況は刈谷アナですかね。ああ、こういうこと言ってた言ってた、やっぱりこの人、こういうのうまいなあと思い出し、プルのほうは、稔(呼び捨て!)が「3a ハーフlo 3f 」ってこれがまた難しいんだ、みたいなことを言ったような記憶も。
    すべて、遠い日の記憶ですが、演技は新鮮ですね!
    そして「仮面の男」は本当に五輪の金メダルにふさわしいプログラム。コンセプト、衣装、技術、選手の成熟度合い、音楽、振付(たらママ偉大!)すべてが完璧に噛み合って、こうした金メダルプログラムが生まれるんだ!ってそう思いました。

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